ポルトガルのおすすめ観光スポットTOP25

ポルトガルはヨーロッパの西の端、スペインと大西洋にはさまれた小さな国で、歴史的に見ると日本との関係が深い国でもあります。日本人が訪れる観光地としてはまだあまりメジャーではないかもしれませが、街は美しく自然にも恵まれていて、人も優しく、食べ物も美味しく魅力で溢れています。ポルトガル観光スポットの写真や観光地のレビューを通して、深い歴史の息吹を感じていただき、ポルトガルへの旅に一歩踏み出してみませんか。

今回はポルトガルの観光スポットでも特に訪れてみたい25ヶ所を紹介致します。

最初に見るべきポルトガルの観光地リスト

ユーラシア大陸の最果てにある国ポルトガルは観光大国でもあります。国土は日本の約4分の1と小さいながらも、北から南まで、様々な観光名所が点在しています。豪華絢爛なイメージの強いヨーロッパにおいて、素朴な雰囲気を味わうことができるはずです。「郷愁の国」の知られざる魅力を探しに行ってみるのはいかがでしょうか。ここでは、まずポルトガルで見るべき名所を10ヶ所ご紹介します。

1. オビドス城(オビドス)

丘の上に立つオビドス城

オドビスはポルトガル王ディニス1世と王妃イサベルが1288年に新婚旅行で訪れた場所で、それ以来代々の皇后の直轄地となり「王妃の村」とされました。ポルトガルの七不思議の一つであり、「谷間の真珠」あるいは「中世の箱庭」とも称され、古い街並みを残すポルトガル旅行随一の人気観光地です。城壁に囲まれた村には、ポルタ・ダ・ヴィラという大きな城門をくぐって入ります。二重構造の城門には、18世紀のアズレージョ(装飾タイル)で彩られた美しい空間が見所です。



2. ベレンの塔(リスボン)

テージョ川に立つベレンの塔

ベレンの塔は、16世紀初めにヴァスコ・ダ・ガマのインド航路発見を記念して、リスボンのテージョ川沿岸のベレン地区に建てられたマヌエル様式の塔です。川を行き交う船の監視と河口を守る要塞として立てられたこの塔は、地下・地上を合わせて6層構造になっており、白く優美な外観は、純白のドレスをまとった貴婦人に喩えられます。長く厳しい航海から帰り着いた船乗りたちを迎え入れる故国ポルトガルのシンボル的存在であり、1983年には世界遺産に登録されました。

公式サイト: http://www.torrebelem.gov.pt/en/



3. ペーナ宮殿(シントラ)

赤と黄色の壁のペーナ宮殿

ペーナ宮殿はリスボンの郊外、シントラの山の上に建つ宮殿で、赤や青、黄などで鮮やかに彩色されています。ゴシック、イスラム、アラビア、ルネサンス、ポルトガル建築と、バラバラの建築様式が混ざっている点が特徴です。城の内部はアズレージョ(装飾タイル)の宝庫で、美しく絵付けされたアラベスク模様のタイルを各所で見ることができます。イギリスの詩人バイロンが「この世のエデン」とたたえた景観は、シントラの文化的景観として世界遺産に登録されています。

公式サイト: https://www.parquesdesintra.pt/

4. リスボン海洋水族館(リスボン)

青空の下のリスボン海洋水族館

リスボンの観光スポットランキングでも、口コミでも1位の評価を受けているのが、ヨーロッパ最大規模のリスボン海洋水族館です。特に、日本人の水景クリエイター天野尚氏とのコラボで実現された、世界最大40mの幅を持つネイチャーアクアリウムの展示が見所です。制作のドキュメンタリーの映像も流されているので、展示までの様子もうかがえます。常設展示ではペンギン、ラッコなど様々な生き物が展示されており、館内にはカフェもあるのでゆっくりと過ごすこともができます。

公式サイト: https://www.oceanario.pt/en

この綺麗な映像を見ながら、ポルトガルならではの雰囲気を味わって下さい。

5. アルト・ドウロ・ワイン生産地域(アルト・ドウロ地方)

アルト・ドウロ渓谷の段々畑

ポートワインの生産で有名なアルト・ドウロ・ワイン生産地域は、スペインのソリア県を水源とするドウロ川上流にあります。ブドウの段々畑を支える石壁の総延長は数万kmに及び、2000年に世界文化遺産に登録されました。段々畑を眺めながらグルメとワインを味わい、途中のワイナリーで工場見学をし、お土産用のワインを選ぶのがおすすめです。現地で手配できるポルトガルでの観光ツアーとして、ワイン集積所のレグアの町から船でドウロ川を下るクルーズは人気があります。

6. アルコバッサ修道院(アルコバーサ)

アルコバッサ修道院の正面
アルコバッサ修道院の中庭

1869年に世界文化遺産に登録されたアルコバッサの修道院は、最盛期には999人もの修道士たちが暮らしたというポルトガル最大級の修道院です。ポルトガルで最大の初期ゴシック様式の建造物ですが、質素・簡潔を主旨としたシトー会派の修道院のため、派手な装飾・絵画・彫刻などはなく質素な造りとなっています。また、ポルトガル文学に悲恋が歌われるペドロ1世とイネスの物語の舞台として有名で、安置されている棺は14世紀を代表する棺彫刻の傑作と言われています。

公式サイト: http://www.mosteiroalcobaca

7. ペネダ・ジェレス国立公園(北ポルトガル)

ペネダ・ジェレス国立公園の中を流れるリマ川

ペネダ・ジェレス国立公園は、ポルトガル唯一の国立公園で、ユネスコ世界遺産の自然保護区として登録されています。面積は700平方キロほどで、山と渓流、大きな花崗岩に彩られており、原生の自然と人間社会が精妙に交じり合う場所です。緑豊かな森林地帯を通って古代の小道をハイキングしたり、固有の動植物を見たりすることができます。また、サイクリングコースも整えられていますので、自転車で巡るのも楽しいです。

8. エヴォラ博物館(エヴォラ)

青空の下のエヴォラ大聖堂

エヴォラ博物館は、世界遺産である「エヴォラ歴史地区」の中にあるエヴォラ大聖堂の北側、ディアナ神殿がある広場に面している2階建ての建物です。宗教関係に関する展示物が多く、天正遣欧使節団についての資料もあり、大きな博物館ではありませんが、ローマ時代からの現在に至るまで、数多くの収蔵品があります。宗教画などの絵画から企画展の現代美術まであり、階段の両側のアズレージョの装飾は非常に美しいです。

9. ギマランイス城(ギマランイス)

丘の上に立つギマランイス城

ギマランイス城のある世界遺産の街であるギマランイスは、ポルトガル発祥の地として知られ、初代国王であるアフォンソ1世ゆかりの地です。この歴史地区のシンボルともいえるこの城は、ムーア人の攻撃から防御する目的で10世紀に建造されました。自然石の上に石垣を築いており、あまり洗練された城づくりではないですが、粗削りである分、見ていて時代を感じさせてくれます。また、城の塔に登ると趣のある建物が連なるギマランイスの街全体の景色を見渡すことができます。

公式サイト: http://www.guimaraesturismo.com/

10. カスカイス・リゾートシティ(リスボン)

テージョ川の河口に位置するカスカイスのサンタマルタ灯台

カスカイスは古くからの漁師町で、19世紀に王室一家の避暑地になってからは、リスボンに近いリゾート地として栄えるようになりました。代表的なリゾート地として有名で、おしゃれなお店やカフェ、レストランが多く、買い物をしたり、ポルトガルでのホテルをとったりするのにうってつけです。また、カスカイスの西に位置するギンショビーチは、ヨーロッパ有数のサーフスポットになっており、質の良い波を求めヨーロッパ各国からサーファーたちが訪れます。

訪れるべき他のポルトガルの観光スポット

ここまでポルトガルが誇る観光スポットで、特に必見の10ヶ所をご紹介しました。観光客は小さくて素朴ながらも深い歴史のある風土にホッとすることができるはずです。しかし、ポルトガルの観光地にはその他にも魅力的な場所があります。初めての方でも慣れている方でも楽しめるようなポルトガルの訪れるべき観光地を15ヶ所ご紹介しましょう。

11. プライア・ダ・マリーニャ(ラゴア)

エメラルドグリーンの海が広がるプライア・ダ・マリーニャのビーチ

プライア・ダ・マリーニャはアルガルヴェ地方西部にある大西洋に面したビーチです。侵食によって形成された高い崖が背後にそびえ、ほぼ手付かずの自然環境が残されており、世界で最も美しい100のビーチにも選ばれました。とても綺麗なオレンジ色の砂が散りばめられ、周囲にも石灰石の崖や入り江が点在しており美しい景観を織りなしています。砂だけでなく、水質も高品質と評されており注目される美しいビーチとなっています。

12. キンタ・ダ・レガレイラ(シントラ)

緑あふれる公園の中に立つキンタ・ダ・レガレイラの宮殿

キンタ・ダ・レガレイラは、ゴシック、ルネサンス、マヌエルなどの様々な様式を取り入れた城であり、シントラの文化的景観の中でも、謎に満ちた建物と言われる観光名所です。この宮殿の見所は、広大な土地に残され苔に覆われた歴史的な建造物、怪獣などの不思議なモニュメント、秘密の地下道や錬金術研究所、そして豪華な室内と多岐にわたっています。装飾的かつファンタジックな世界観が、広大な土地の中で自然と共存している独特な雰囲気はここでしか味わえません。

公式サイト: http://www.regaleira.pt/en

13. ブラガのボン・ジェズス・ド・モンテ聖域(ブラガ)

折り重なるバロック様式の階段

ボン・ジェズス・ド・モンテ聖域は、ポルトガルで最も古い都市の一つであるブラガの郊外に位置するサクロ・モンテ(聖なる山の意)です。巡礼のための聖堂が連なり、貴婦人のスカートを思わせる美しいバロック式の階段とその上にそびえる教会の姿には、敬虔な気持ちにさせられます。バロック様式、ロココ様式、新古典主義を今に残す建築物と景観とが組み合わさり、ポルトガルの文化的・宗教的遺産として最も象徴的なイメージを受けることができる場所です。

14. アヴェイロ(アヴェイロ県)

アヴェイロ運河に浮かぶカラフルなモリセイロ

アヴェイロは、ポルトガルの中部地方にある漁業が盛んで、ポルトガルのヴェネツィアとも呼ばれている、水路が美しい港町です。白壁に青色のアズレージョが映えていてとても美しいアヴェイロ駅の旧駅舎は、アヴェイロの玄関口である近代的な新駅のすぐ隣にあります。また、運河を行き交うモリセイロというカラフルな船も見所で、周辺の水路を巡るボートツアーも出ています。お土産には、ポルトガルの郷土菓子であるオヴォシュ・モーレシュがおすすめです。

15. クリスト=レイ像(アルマダ)

公園の中に立つクリスト=レイ像

クリスト=レイ像はテージョ川を挟んでリスボン市内の対岸、アルマダ地区にあります。そのため、リスボンの街が非常にきれいに見渡すことができます。併設されている公園からも美しい景色が眺められますが、エレベーターでこの像の頂上まで行く事ができます。特におすすめは、きらきらとリスボンが輝く夕方の時間帯です。また、カフェも併設されているだけでなく、お土産屋さんもあるのでクリスト=レイ像のオフィシャルグッズも購入可能です。

16. 国立マリオネット博物館(リスボン)

展示されているマリオネットの数々 Paulo Valdivieso

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国立マリオネット博物館はベルナルダス修道院の中にあり、世界中のさまざまな文化圏から集められた、さまざまな操り人形とお面を展示しています。人形やお面以外にも、実物大の模型、小道具、影絵劇場、舞台背景に加え、舞台裏で活躍するさまざまな機械類や、復元したバロック様式の劇場があります。これらの品々を展示しているマリオネット博物館は、人形劇という古くから行われてきた娯楽に関する非常に独創的な穴場スポットの博物館です。

公式サイト: https://www.museu

17. ヴァスコ・ダ・ガマ橋(サカヴェン・テージョ川)

夕暮れ時のヴァスコ・ダ・ガマ橋 Marco Verch Professional Photographer and

ヴァスコ・ダ・ガマ橋は、ヨーロッパで最長の優美な斜張橋でタグス川を挟みリスボンとモンチジョを結んでいます。橋の由来は15世紀にインドへの航路を発見した航海者ヴァスコ・ダ・ガマにちなんで付けられました。ヴァスコ・ダ・ガマタワーの展望台からは、タグス川にかかるこの橋を一望することができます。また、晴れた日には川沿いのクルーズも人気で、近くではセーリングのレッスンや、カヌーのレンタルもあります。

18. ジェロニモス修道院(リスボン)

青空の下のジェロニモス修道院の正面

ポルトガルの黄金時代を象徴するジェロニモス修道院は、マヌエル様式の最高傑作と称され、世界遺産にも登録されています。ヴァスコ・ダ・ガマとエンリケ航海王子の偉業をたたえ、1502年より建設がはじめられ、最終的な完成まではおよそ300年もの歳月が費やされました。聖母マリア像を中心に、24の聖人や高位聖職者の像が並ぶ南門や、繊細な彫刻で飾られた回廊、そして彫像で飾られたサンタ・マリア聖堂などが見所です。

19. ドン・ルイス1世橋(ポルト・ドウロ川)

ドウロ川に掛かるドン・ルイス1世橋

ドン・ルイス1世橋は、ドウロ川に架かるポルトの街を象徴する橋です。この橋からは世界遺産に登録されているポルト歴史地区の全景を眺めることができ、その景色はまさに絶景です。その美しく巨大なアーチが特徴的で、また二重構造になっており、上層はメトロおよび歩行者用、下層は自動車および歩行者用として使用されています。また、ドウロ川に面したリベイラ広場から、この橋とともに夕日に染まったヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア地区の街並みを眺めることができます。

20. マデイラ諸島(大西洋)

マデイラ島の海岸線

マデイラ諸島は、大西洋の真珠とも呼ばれるモロッコの西に浮かぶ温暖な気候の美しい常夏のリゾート地です。離島ながらポルトガルで6番目に大きな街フンシャルがあり、観光やリゾートだけでなく大西洋の重要な寄港地としても栄えてきました。年間を通して平均気温が20度を超えるため、冬の観光でも暖かく過ごしやすいのも魅力です。花と緑と海に囲まれたリゾートの街には、多くの著名人が保養に訪れます。

21. モンテ宮殿トロピカルガーデン(フンシャル)

南国の植物に溢れているモンテ宮殿トロピカルガーデンの風景

モンテ宮殿トロピカルガーデンはマデイラの地形の斜面をいかした滝の多い立体的な庭園で、フンシャル湾を見渡す丘にあります。日本ではなかなか見ることが出来ないカラフルな植物を見ることが出来る熱帯植物園です。バナナなどのトロピカルなフルーツが特産のフンシャルだけあって、お庭の植物もとってもトロピカルです。色鮮やかな南国の花だけではなく、不思議な雰囲気のモニュメントやアジアをコンセプトにした庭園など見所がたくさんあります。

公式サイト: https://montepalace

22. ロカ岬(シントラ)

ロカ岬の端に立つ赤い屋根の灯台

ユーラシアの最西端に当たるのがロカ岬です。果てしなく続く大西洋を見渡せる断崖絶壁の淵には「ここに地果て、海始まる」という、ポルトガルの詩人が詠んだ詩の一節が刻まれた記念碑があります。その周辺には色鮮やかな花が咲き乱れる緑の絨毯が広がる大草原があり、その中には赤い屋根が可愛らしい灯台が建っています。観光案内所やカフェ・レストランが入っている建物内では、ユーラシア大陸最西端到達証明書を発行してもらえます。

23. ヴィラモウラ(アルガルヴェ)

ヴィラモウラのマリーナと海岸線

ポルトガル最南部アルガルヴェ地方の町ヴィラモウラは、ヨーロッパ有数のレジャーリゾート地です。ここのマリーナにはたくさんのヨットやボートが停泊しており、海への発着点となっています。ジェットスキー、パラセーリング、ボートツアー、釣りなどの様々なアクティビティを楽しむことができます。その一方で、マリーナの周囲はポルトガルらしい可愛らしいカラフルな建物が多く、散策しながら景観も楽しめます。

24. レロ・イ・イルマオン書店(ポルト)

レロ・イ・イルマオン書店の二階からの眺め Zacarias Abad Torres

レロ・イ・イルマオン書店は、ポルトガル第二の都市と呼ばれるポルトにあります。ここはヨーロッパで一番、世界で三番目にすばらしいと称賛されており、ハリー・ポッターの映画ロケ地としても有名です。1869年創業のこの書店の見所の一つは、天国への階段と呼ばれている曲線美の美しい階段です。また、建物の外観はネオゴシック様式とアールヌーボー要素が混在しており、内装はアールデコの要素が含まれており、非常に美しいです。

公式サイト: https://www.livrarialello

25. アゾレス諸島(マカロネシア)

エメラルドグリーのカルデラ湖

アゾレス諸島は、大西洋の中央部マカロネシアに位置するポルトガル領の群島です。大西洋の真ん中で、最も神秘的な場所と呼ばれ、2009年にユネスコは生物圏保護区に指定しています。保養地やヨットの停泊地として、トレッキングやクジラを見るホエール・ウォッチングが人気観光地です。また、1983年に登録されたテルセイラ島のアングラ・ド・エロイズモの街並みと、2004年に登録されたピコ島の葡萄文化の景観の二つが世界遺産に登録されています。

ポルトガルの観光地をいろいろと見てきましたが、街も雑貨もかわいく、アクティビティも豊富、食べ物も美味しいと本当に素敵な国です。国土はそれほど大きくはありませんが観光大国でもあるので、日数をかけて見て回りたいところです。その際には、お隣のスペイン観光とセットで回ることをおすすめします。ぜひとも今回の記事で見てきた内容をポルトガルでのガイド代わりにしながら観光スポットを訪れてみてはどうでしょうか。