クロアチアの観光スポットTOP15

クロアチアは、地図で見ると分かるように細い鎌のような形をしており、紺碧のアドリア海に面しており、大自然に抱かれる形になっています。そのため温暖な気候と風光明媚な風景が広がり、アドリア海の宝石として称えられる人気観光地です。古くから独自の文化を築き上げてきたクロアチアには、今でも中世ヨーロッパの雰囲気を漂わせており、まるで童話の世界に登場するような家々や、神秘的な大自然が広がっています。クロアチア観光スポットの写真や観光地のレビューを通して、クロアチアの魅力を感じていただき、クロアチアへの旅行に一歩踏み出してみませんか。

今回はクロアチアの観光スポットでも特に訪れてみたい15ヶ所を紹介致します。

最初に見るべきクロアチアの観光地リスト

クロアチアでまず訪れるべきなのは、ローマ時代の遺跡が多く残り、リゾート気分が味わえる魅力的な観光スポットのあるクロアチアの海岸部です。美しいアドリア海に浮かぶ島々や、沿岸エリアの風景を楽しんだ後は、世界遺産に登録されているプリトヴィッツェに足を伸ばして見るのもいいでしょう。女性が一人で夜間歩いていても、身の危険を感じることはないほど治安がよい、クロアチアで見るべき名所を10ヶ所ご紹介します。

1. ディオクレティアヌス宮殿(スプリット)

青空の下で赤い屋根が映えるディオクレティアヌス宮殿

ディオクレティアヌス宮殿は、首都ザグレブに次ぐクロアチア第2の都市スプリットにあり、重要な歴史的建造物群とともに1979年に世界遺産に登録されました。アドリア海に面した港町、スプリットの旧市街は、古代ローマのディオクレティアヌス帝が建造した宮殿と、中世以降の建造物が混在しており、現在でも人々が生活を営んでいる、非常に珍しい町です。

この宮殿は、地上部は住み着いた人々によって手が加えられましたが、地下は宮殿本来の姿がのこっており、現在は博物館として、歴史的建造物をじっくりと見ることができます。また博物館の入り口付近にはミュージアムショップが充実しており、地下宮殿内部にも20軒以上のショップが運営されているため、買い物やお土産探しに困ることはありません。

公式サイト: http://diocletianspalace.org/



2. ブランヤカ洞窟(コトレニカ)

鍾乳石が伸びるブランヤカ洞窟の内部

ブランヤカ洞窟は、モスル山の麓、ダルマチアの奥地の中心部コトレニカ村にある美しい鍾乳洞の洞窟です。クロアチア国内で、最もカラフルな洞窟と称されているこの洞窟は、古くから地元の人々に親しまれており、1903年の地震後に発見され、1929年に公開されました。それ以来変わることなく愛されてきましたが、1963年に天然記念物として指定され保護を受けるようになり、2001年には照明設備が整えられています。

内部の温度は、年間を通じて一定の約15℃に保たれており、いつ来ても特徴的な風景を楽しむことができる観光スポットです。また、洞窟の全長は約360メートルで、見学には一時間程度掛かります。無数の鍾乳石と石筍が幻想的な光景を彩っており、中には青と緑の色をしており非常に美しい洞窟です。



3. コロッセオ(プーラ)

古代ローマのコロッセオがあるプーラの町

クロアチアの小都市であるプーラは、とても居心地が良く親しみやすい雰囲気があります。このプーラのコロッセオは、紀元前1世紀に建てられたローマ式の円形競技場で、ローマにあるものよりはコンパクトですが、体感するには丁度良いサイズです。それでも、観客2万5千人を収容し世界6位にランキングされるほどの大きさはあります。ローマ時代は闘技場として使われており、アリーナに立てば、当時のグラディエーターの気分を味わうことできるだけでなく、2000年も前からあり続ける圧倒的な存在感を覚えるはずです。

また、アーチの間から海が見えて、対岸のイタリアへも想いを馳せることもできます。中世期に、プーラの建物の建築資材として多くの石材が持ち出されたため、内外壁がかなり傷んでいますが、現在でも野外劇場として利用されています。

公式サイト: http://www.ami-pula.hr

4. クルカ国立公園(シベニク)

エメラルドグリーンに輝くクルカ国立公園のスクラディンの滝

クルカ国立公園は、アドリア海沿岸にある町シベニクからやや内陸に入ったところにある、豊かな自然と水によって作られた絶海が楽しめるクロアチアの穴場スポットの一つです。この国立公園にある巨大な滝は、ヨーロッパで最も美しい滝の一つとして数えられ、その風光明媚な景色を一目見るために、夏のシーズンには数多くの観光客が訪れます。至る所に川や滝が流れているため、まるで水のテーマパークのような公園は、遊歩道が整備されているため、歩道に沿って歩いて行けば主要な見所を押さえることができます。

また、この公園の最大の特徴は、透明度が高く、エメラルドグリーンに輝く湖で泳ぐことができる点です。そのため、泳げる絶景として、SNSを通じて現在では人気が高まりつつあります。

公式サイト: http://www.np-krka.hr/en/

5. ゴールデンホーンビーチ(ブラチ島)

真っ青な海にまっすぐ伸びていく白い砂浜があるゴールデンホーンビーチ

ゴールデンホーンビーチはブラチ島のボルという小さな村の正面にあります。真っ青な海に伸びた白い舌のような独特の形をした砂浜が延びていく写真を見たことがある人も多いのではないでしょうか。この砂浜は、嵐が来るたびに波風によって、グニャグニャと形を変えますが、時間が経つと元の通りまっすぐ戻るのが不思議です。

夏の季節には、セルフサービスのレストラン、カフェ、パラシュート、ペダルボート、ジェットスキー、バナナボート、ウィンドサーフィンスクール、などの様々なアクティビティを提供しています。特にウィンドサーフィンは国際的に有名で、アドリア海でウィンドサーフィンをするのに最も美しい場所だと考えています。

この綺麗な映像を見ながら、クロアチアならではの雰囲気を味わって下さい。

6. ゴルニィ・グラード(ザグレブ)

カラフルな街並みのザグレブのゴルニィ・グラード地区

クロアチアの首都ザグレブで最も人気の高い観光名所がゴルニィ・グラードです。中世の面影を色濃く残すザグレブの街を象徴する建物の一つが、このゴルニィ・グラード地区に立つ、赤と青のモザイク模様の屋根が印象的な聖マルコ教会です。この教会周辺は、首相官邸、国会議事堂などの政府機関の建物も多い山手地区として、中世に商人や職人が暮らしていた、石造りの建物による美しい街並みが続いています。

他にも、ロトルシュチャク塔や、聖母マリア像に人々が祈りを捧げる石の門、失恋博物館やナイーブアート美術館など見所が多いので散策を楽しめるはずです。古き良き時代のザグレブを体験できることもあり、人気観光地として多くの観光客を集めています。また、ザグレブには、ヨーロッパをはじめ世界各国の便が発着するクロアチアの空の第一玄関口であるザグレブ空港があります。そのため、この街にホテルをとって様々な観光スポットを巡るクロアチア観光の起点とするのがおすすめです。

7. ロクルム島(ロクルム島)

アドリア海に浮かぶロクルム島

ロクルム島は、かつてベネディクト会修道院、ロイヤル要塞が建てられた歴史ある島でしたが、現在では緑に覆われた無人島となっています。自然に囲まれており、海水浴に最適なビーチがあるだけでなく、島の中にある塩湖は小降りながら死海のように浮いて楽しむことができます。また、自然公園として保護されているこの島で、代わりに住人となったのが数多くの野生生物たちで、特に観光客に注目されるのが孔雀です。

他にもうさぎやリスなどの可愛らしい動物が無警戒に姿を見せてくれるので、心が癒やされるのは間違いありません。ロクルム島の見所としてあげられるのは、ベネディクト会修道院の廃墟、そしてフランス軍のロイヤル要塞跡地です。修道院は再整備され、カフェレストランとして運営されており、城塞跡からは対岸のドゥブロヴニクの城塞都市の様子が一望できます。

8. プリトヴィツェ湖群国立公園(プリトヴィツェ)

エメラルドグリーンに輝くプリトヴィツェ湖群国立公園の湖

プリトヴィツェ湖群国立公園は、広大な敷地にまたがって流れる滝や、周りを囲む大自然があり、世界で最も美しい滝と呼ばれています。そのため、クロアチアでの観光ツアーにおいて、ザグレブから発着するこの国立公園の日帰りツアーは1番人気があります。この国立公園は非常に大きく、東京ドーム4000個分の敷地面積の中に、湖は大小合わせて16個、そして滝の数は92個もあります。これらの自然は長い年月によって作られており、ミネラルや有機物を多く含む湖は、角度や日射しによって、コバルトブルーやエメラルドグリーンに見るたびに姿を変えます。

この公園のおすすめのアクティビティは、湖群を散策するあるハイキングで、体力に応じて数種類のセッティングがなされています。この公園のベストシーズンは四季全てであり、春は雪解けの新緑、夏には青々と茂った森と湖のコントラストが、秋には紅葉、そして冬には雪と氷と、それぞれ絶景を見ることができます。また、公園内にはホテルもいくつかあるため、クロアチアでのホテルのうち一泊は是非ここにとりたいところです。

公式サイト: https://np-plitvicka-jezera.hr/en/

9. フヴァル島(フヴァル島)

ボートが浮かぶフヴァル島の港湾

フヴァル島は、碧く輝くアドリア海の中でもヨーロッパのセレブ達の間で、隠れ家リゾートとして愛されており、ラベンダーの島として有名です。フヴァル島の観光スポットの中心地は、カタマラン(双胴船)が発着する港は島の玄関口でもある、フヴァル・タウンです。聖ステファノ聖堂がある広場では、パフォーマーたちが音楽を演奏しており、広場の周りに軒を連ねるレストランやカフェでは、アドリア海の幸グルメを満喫できます。趣のある旧市街の路地裏はまるで迷路のようにあちこちに伸びており、古めかしい石畳の可愛い小道をあてもなく散歩するだけで楽しいはずです。

また、宿泊に関しては海沿いのリゾートホテルだけではなく、アパートや個人の家の一室を旅行者に貸す民宿であるソベも人気があります。キッチンや調理器具付きですから、その日の食べ物を自分で作る、まるで暮らすように滞在する旅を堪能することができます。

10. ロヴィニ(イストラ半島)

茜色に染まるカラフルなロヴィニの街並み

ロヴィニはヨーロッパで最もロマンチックな町とされる、イストラ半島西岸に位置する港町です。港にはたくさんの船が並び、夕方には茜色に染まった船に明かりが灯る、非常に幻想的な風景を楽しめます。港のすぐ脇にあるバルビ門から旧市街に入ると、色とりどりのかわいらしい建物が並ぶフォトジェニックな風景が広がるのです。白い石畳が特徴的で、道沿いには数多くのギャラリーがあり、お土産になりそうな絵画やアクセサリー、オブジェなどを買い物できます。

町の一番高いところには、エウフェミアという少女が祀られている教会があり、その展望塔から見える風景は、オレンジ色の屋根の向こうに青いアドリア海が見えるという最高のものです。また、クロアチアはジブリ映画のモデルとされている場所が多い国ですが、海に浮かぶ町であり、町の頂上に鐘楼があるという点から、「魔女の宅急便」のモデルのような、町とみられています。

訪れるべき他のクロアチアの観光スポット

ここまでクロアチアが誇る観光スポットで、特に必見の10ヶ所をご紹介しました。ローマ時代の名残がある世界遺産、ヨーロッパでも屈指の美しさを誇る国立公園、そして美しい海に囲まれた自然など見所たっぷりです。ですが、それらクロアチアの魅力をギュッと詰め込んだ観光名所がまだまだクロアチアには存在します。

特に、アドリア海の真珠と称されるドゥブロヴニクを含めた、クロアチアの訪れるべき観光地を5ヶ所ご紹介しましょう。

11. 旧総督邸(ドゥブロヴニク)

ドゥブロヴニクの旧総督邸の柱

ドゥブロヴニクの旧総督府は、クロアチアの一部となる前、独立した都市国家ドゥブロヴニク共和国だったころに、総督の屋敷として使われていた建物です。現在は歴史文化博物館として公開されており、ゴシック、ルネサンス、バロックなど様々な建築様式をまとめて見ることができます。貿易によって巨万の富を築いた都市国家ドゥブロヴニク共和国が収集した製品や器具、美術品など様々なものを見ることもできます。また、ドゥブロヴニクは、アドリア海の真珠と呼ばれ、ジブリの「魔女の宅急便」や「紅の豚」の舞台になったと言われています。

街は城壁に囲まれているため、城壁の上を歩いて街を見渡すことができ、晴れた日には青い海に白い壁、そしてオレンジの屋根が映えて、非常に美しい光景が広がります。そのため、クロアチアの観光スポットランキングにおいて、口コミで最も高い評価をされているほどです。

12. フム(イストラ半島)

要塞都市フムの路地裏

ギネスブックにも掲載されている、人口わずか20人程度の世界最小の町がフムです。11世紀に元々は要塞都市として起こったフムの町は、立派な岩の壁や門が据えられています。グレゴール文字という古いアルファベットの発祥地ということもあり、道々に文字をかたどったモニュメントが置かれています。町にある施設としては、教会、小さなレストランとお土産屋さんが数件程度で、秋から冬の観光客が少ない時期はひっそりとしています。

お土産としては、ビスカ酒というお酒やイストラ半島のワイン、この地方の名産のトリュフの瓶詰めなどが中心です。また、この建造の由来の一つとして、丘の上に築かれた美しいイストラの町々を創った巨人が、余った石で創った小さな町がフムという伝承もあります。

13. 海のオルガン(ザダル)

波を受けるザダルの海のオルガン

海のオルガンとは、海の波によって生まれた水の流れ利用し、純白の大理石階段の下に通してある管に空気を通すことで、音を出す創作楽器です。古代ローマ遺跡が点在する、アドリア海に面したクロアチアの古都ザダルの海岸に、この海のオルガンはあります。この創作楽器を建造したのは、建築家のニコラ・バシッチです。ニコラ・バシッチは、1991年から1995年まで続いたユーゴスラビア紛争によって、ザダルの町にも戦火が襲い、荒廃した町に平和を取り戻したいという思いでこの海のオルガンを製作しました。

紛争の傷跡残る頃は人が寄りつかず、殺風景だった海岸に、まるで海が鳴き声を上げているような、不思議な音色が鳴り響くことで、地元の人々だけでなく観光客を集めることができました。2006年には、都市公共空間におけるヨーロッパ大賞に選出されるまでになりました。

14. サロナ遺跡(ソリン)

古代ローマの廃墟のあるサロナ遺跡

サロナ遺跡は、スプリット近郊にソリンにある、紀元前千年の古代イリュリアの都市の遺跡です。サロナは、カエサルの時代ローマ人に征服され、ローマ帝国ダルマチア州の州都となり、繁栄しました。ローマ皇帝ディオクレティアヌスの故郷でもあり、退位後スプリットに建造したのが、ディオクレティアヌス宮殿です。

その後サロナは、639年のアヴァール人とスラヴ人の侵略により徹底的に破壊されてしまいます。現在では円形劇場や大浴場、カエサル門などが残っており、見学することができますが、ここでの発掘品のほとんどはスプリット考古学博物館に収蔵・展示されています。

15. コルチュラ島(ドゥブロヴニク=ネレトヴァ郡)

青い海に突き出すコルチュラ島の町

マルコ・ポーロの生誕の地としても知られる、アドリア海の人気観光スポットがコルチュラ島です。オリーブオイルやワインの生産が盛んで、かつてはヴェネツィア共和国の一部であったことが知られています。島の中心地の町の名前は、島と同じくコルチュラで、ヴェネツィア時代の面影をそのまま残す、美しく古い街並みが広がっています。その町の中にはマルコ・ポーロの成果も現存しており、島の観光スポットになっています。海沿いにはたくさんのレストランが並び、潮風を浴びながら新鮮な海の幸を堪能できます。また、海水の透明度は抜群で、6月中旬から海水浴で賑わいますが、一方で10月から4月までのシーズンオフの時期にはほとんどの店が営業していないので、旅行の際には注意が必要です。

クロアチアの観光地を色々と見てきましたが、定番とされるザグレブ、プリトヴィッチェ、スプリット、ドゥブロヴニク以外にも見所がたっぷりです。また、クロアチアの物価は、西ヨーロッパの国々と比べると安いですが、セルビアなどの周辺諸国よりはやや高く、その中でも観光客に人気のある海岸部は特に高めです。クロアチアは治安がよく安全ですが、ボスニア・ヘルツェゴビナとの国境沿いには1990年代の紛争により、地雷が埋められているエリアがありますので注意が必要です。