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インドは神秘的な雰囲気と長い歴史を持つ国として有名です。日本人から見てまったく異なる文化が見られるため、インドの観光地を訪れるとエキゾチックな雰囲気に包まれたり、価値観が変わったりする方も多いです。もしインドを旅行したことがないのであれば、ぜひとも未知の世界を体感しに行ってみませんか。
今回はインドの観光スポットでもぜひ立ち寄りたい25ヶ所をご紹介します。
およそ5000年の歴史を持ち、なおかつ雄大な自然に抱かれているインドには、数多くの観光スポットがあります。中でもタージ・マハルやインド門、ベリヤール国立公園などは、初めてインドを訪れる方でも親しみやすく、ぜひ行っておきたいスポットです。 ここではまず、インドで見るべき観光名所を10ヶ所ご紹介します。
インドの観光地でも、観光スポットランキングで1位の常連であるのが、世界遺産で有名なアグラのタージ・マハルです。17世紀のムガル皇帝シャー・ジャハーンが、最愛の妃ムムターズを亡くした際に建てました。高さ約60mの白大理石でできた巨大な墓廟が、真っ青な空にたたずむ美しい姿が人気の秘密です。なお11月が観光のベストシーズンとなっています。加えて朝焼けと夕焼けに染まる姿も、真っ白な壁面がオレンジ色に染まる美しさで、観光客から高い評価のレビューも多いです。
公式サイト: https://www.tajmahal.gov.in
インド南部にある世界遺産ハンピも、インドへ初めて出かける方にとっておすすめの観光スポットです。14世紀から17世紀にかけて栄えたヴィジャヤナガル王国の首都があり、現在でもその頃の建築物群が良質な状態で残されています。加えて周りには奇岩がそびえているため、下からじっくり見ても実際に登っても絶景を楽しめるでしょう。都市遺跡以外はとても静かな村ですが、宗教関係のお祭りなどの際はとても賑やかで陽気な雰囲気に浸れます。
古都アグラにある世界遺産レッド・フォート建造物群も、インドの観光地で定番のスポットです。ムガル帝国の第3代皇帝アクバルが築いた城塞で、その後の皇帝も周りに赤い砂岩で城壁を築いたため、「レッド・フォート(赤い城塞)」と呼ばれるようになりました。城壁は名前の通り真っ赤である一方、中には白大理石などで造られた優雅な宮殿が並んでおり、王族になった気分に浸れるのが人気の秘密です。ちなみに宮殿の屋上からは、ヤムナー川越しにタージ・マハルも見えます。
公式サイト: https://www.asiagracircle.in
インド西海岸の大都市ムンバイにある建造物で、20世紀のイギリス統治時代に建てられました。イギリス国王ジョージ5世がイギリスを訪問したことを記念したものです。古代ローマの凱旋門と16世紀のヒンドゥーとイスラムの様式を組み合わせた壮麗なものであるため、「ムンバイのタージ・マハル」と呼ばれるほど人気があります。なおインド独立の際、イギリス軍部隊がこの門を抜けて撤収したエピソードも有名です。
インドの定番観光スポットに挙げられるのは歴史的なスポットだけではありません。南部にあるペリヤール国立公園は、政府から動物保護区に指定されていることもあり、インドならではの動物や植物を多く見られる点で観光客からの人気が高いです。公園内をジープサファリで回れるため、野生のゾウやぺリヤトラ、パイソンなどを間近で見ることができます。ほかにもペリヤール湖で竹製のカヌーによるラフティングや遊覧船による周遊を楽しみながら、この地にしかない独特な植物が見られるのも魅力の1つです。
公式サイト: https://periyartigerreserve.org
北インド・ラージャスターン州の岩山にある巨大な城塞で、15世紀にこの地を治めた王族が築きました。遠くから巨大な岩山に見えるうえ、1947年まで使われていて王族たちの家具や調度品も残されているため、当時の生活ぶりに迫れる点で人気があります。また城壁からは上に高くそびえる宮殿と青空が、眼下に青い建物が混じったジョドブールの街並みと壮観な景色を堪能できます。なおジョドプールは国民的漫画『ONE PIECE』に登場するアラバスタのモデルとしても有名です。
公式サイト: https://www.mehrangarh.org
インド国内で最も有名なヒンドゥー教寺院の1つで、2007年には「世界一大きなヒンドゥー教寺院」としてギネスブックに登録されています。ギネスに登録されているだけあって、壮大な建築になっているうえ、彫刻にも植物や動物、神々のものが彫られており見所抜群です。なお20世紀後半に建てられた寺院である割に、ラージャスターン州の砂岩や遠くイタリアの大理石を使う一方で、鉄やコンクリートを全く使っていない点もデリー市内の観光名所として有名な秘密です。
公式サイト: https://akshardham.com
インド観光の際は、南インドのマイソール宮殿もぜひ検討してみてください。19世紀に建てられたこの宮殿は日本人からすれば穴場スポットになりがちですが、外観と内装は豪華絢爛で、見ていると目を奪われて時間もあっという間に過ぎていくほどです。宮殿内の天井画やステンドグラスはとても美しく、マイソール王国の栄華を今に伝えています。さらに夜間のライトアップは、宮殿全体が輝いて見えるため、一生忘れられない光景になるでしょう。
インド北西部パンジャーブ州のアムリトサルにある、この地で信仰されているシーク教の総本山寺院です。インドにいくつかある黄金寺院の中で最も知られており、名前が示す純金箔で覆われた建物は寺院内の人工池中央にそびえ、シーク教の聖典を安置してあります。かつてはテロも多く発生していましたが、現在では治安も良く、賑やかなインドのイメージとは裏腹に落ち着いた人気観光地として有名です。なおゴールデンテンプルは長時間並ぶものの内部を見学できます。
公式サイト: https://sgpc.net
インドはインド洋に突き出している形をしている分、ビーチもたくさんあります。特に指折りのビーチリゾートが、西海岸にあるゴアのパロレムビーチです。インドは賑やかで活気あふれるイメージが強いですが、パロレムビーチは静かでゆったり過ごせるのが魅力といえます。眼前に広がる青い海と南国らしいヤシの木、アラビア海に沈んでいく夕日の光景は、さながら楽園を思わせてくれる特徴です。また海産物もおいしいうえ、日本では味わえないものも多く、食べ物は大いに期待できます。
ここまでインドが誇る観光スポットで、特に必見の10ヶ所をご紹介しました。しかしインドにはほかにも多くの魅力的な人気観光地があります。初めての方でも慣れている方でも楽しめるようなインドの訪れるべき観光地を15ヶ所ご紹介しましょう。
ヴィジャヤナガル王国の首都建築物群とともにハンピで有名なスポットが、ヴィルパクシャ寺院です。ハンピで最も大きく有名なヒンドゥー教寺院で、特に西側の入口にあたる塔門(ゴプラム)には、ヒンドゥー教の神々や動物などを象った彫刻がきめ細かく施されており、見ごたえがあります。塔門以外にも、中に入ったところにある壮大な庭や大ホール、列柱もあります。こちらもヴィジャヤナガル独特の束ね柱があったり、精密な天井画などを見られたりと注目すべきポイントが多いです。
インド北部、チベットに近いスピティ渓谷にあるチベット仏教の寺院です。11世紀に建てられた寺院で、チベット仏教の最高指導者であるダライ・ラマ14世にもゆかりがあります。標高4000mを超える場所にあるため、周りは植物の生えない荒涼とした山や雪山がそびえていますが、その山々を背景にした寺院の姿は圧巻そのものといえます。加えて寺院の中から見渡す眼下の村や整然とした畑、周りの壮大な山々の風景も非常に美しいです。
ニューデリーにある世界遺産の1つで、13世紀初めにインド初のイスラム国家を建国したクトゥブッディーン・アイバクがヒンドゥー教勢力に対する勝利を記念して建てました。高さは約75mと、イスラム教モスクの尖塔で世界一高い塔で、スケールが大きさで高評価の口コミもあります。側面にはコーランの字句や精緻な幾何学文様が描かれているほか、破壊されたヒンドゥー教寺院の彫刻も見られる点がポイントです。また赤い砂岩でできているため、夕日が当たるとより美しさが際立つでしょう。
公式サイト: https://www.delhitourism.gov.in
閑静なリゾート地で知られるゴアがかつて大都市だった名残を伝えているのが、ボム・ジェズ・バシリカです。17世紀前半に建造されたこの教会は、現在ゴアに残っている教会で最も美しいとされています。正面外観がバロック様式であるように、インドでヨーロッパを感じられる場所の1つです。また、戦国時代の日本にキリスト教をもたらしたフランシスコ・ザビエルの遺体が安置されている教会でもあるため、日本人にとってはぜひともイチオシの観光名所といえます。
ムンバイの北東、アウランガバードの郊外にある巨大な石窟寺院群で、5世紀から10世紀の間に形成された34の寺院から構成されています。仏教とヒンドゥー教、ジャイナ教という古代インドで生まれた3宗教の様式が見られる点が魅力的です。16番目にあたるヒンドゥー様式のカイラサナータ寺院で、彫刻や建築物の継ぎ目がない完成形が見所といえます。背後の丘の上から見てみると、石窟群全体が巨大な岩山を彫って作り上げた壮大な芸術作品のように見える点で感動させられるでしょう。
インド東部ウッタル・プラデーシュ州にある街で、ガンジス川のほとりはヒンドゥー教の聖地として有名です。釈迦が生きた紀元前6世紀ごろから栄え、その後もシヴァ神を祀るカーシー・ヴィシュヴァナート寺院が建立されるなど、インドでも歴史の長い街に数えられます。川沿いには6㎞ものガートと呼ばれる階段状の施設があり、沐浴や礼拝を行う人々がいてインドらしさを感じさせてくれる場です。また裏路地では野菜や果物、土産物を売っている人たちが多く、散策や買い物が楽しめます。
ニューデリーにあるバハーイー教の寺院で、屋根の形がハスの花に見えるところが名前の由来です。建造も1986年と比較的新しく、インドの宗教的な観光スポットでありながら、古さを感じさせない点と独特の屋根で面白みを感じられるでしょう。バハーイー教の寺院ではあるものの、バハーイー教を信じていない人や観光客でも中に入ることができます。中はとても静かで、さらに周りの池や植え込みも美しく整えられているので、一緒に見るのがおすすめです。
ニューデリーにある、国内で出土した美術品や考古学の遺物などを展示している博物館で、1949年に設立されました。古くはインダス文明のものから、仏教やヒンドゥー教関係の美術品や工芸品まで20万点以上が展示されており、宗教と歩んできたインドの歴史をじっくり勉強できるでしょう。仏像や神々の像は時代ごとにさまざまな特徴があるため、その特徴を追いつつ見ていくと面白く感じられます。また歴代王朝やイギリス統治時代のコインも多く展示されており、見ごたえも抜群です。
公式サイト: https://www.nationalmuseumindia.gov.in
ムンバイにある鉄道駅で、その外観の美しさから世界遺産に登録されています。イギリス統治時代の1888年に、イギリス人建築家スティーブンスの設計で開業しました。ヴィクトリア朝時代の建築様式がふんだんに取り入れられており、壮大な宮殿を思わせる美しさに魅せられてが人気の秘密です。特に夜のライトアップされた姿は、いくつもの色をまとって暗闇の中に光り輝く宝石のように見えます。構内も19世紀に作られた当時のレトロさが随所に残っており、見るべきポイントです。
公式サイト: https://cr.indianrailways.gov.in
ラージャスターン州ジャイプルにある、「風の宮殿」を意味する建築物で、18世紀末にこの地の王族が建てました。ピンク色の砂岩を使っており、夕日が当たると美しい姿を見せてくれます。また1000個近くの小窓があるのも特徴です。これは信仰されていたイスラムの教えで、女性が自由に外出できなかったため、祭りなどを見られるように設置されたものです。内部には名前の由来になった風通しの良いテラスや、幅1人分の階段や廊下など、当時住んでいた女性の気分になれるところが多いです。
公式サイト: https://www.hawa-mahal.com
ラージャスターン州のピチョラ湖に浮かぶ、インドでのホテルでも高級感あるところです。もともと18世紀にマハラナ・ジャガト・シン2世の離宮として建てられました。ホテルと周囲の景観は「東洋のヴェネツィア」と呼ばれるほどで、ホテルも心癒される中庭を備えた白亜の建物です。随所に残る装飾なども離宮時代のままで高級感に浸れます。ラジャスターンの伝統的な舞踊を見ながらインド料理を食べたり、湖の見える部屋で王様気分でくつろげたりと、贅沢なポイントが盛りだくさんです。
インド南西部、アラビア海沿いにある街です。かつてはポルトガルのアジアにおける拠点として繁栄した街でしたが、現在では20ものビーチを持つリゾート地となっています。実際にゴアに滞在する人たちもインド人ばかりで閑静なスポットであるため、心身の疲れを癒すにはぴったりです。特におすすめなのがアラビア海に沈む夕日や、海沿いに点在する観光客向けのレストランで、海を眺めながら地元グルメを楽しめるうえ、お酒も他の都市に比べて安めなので気持ち良い時間を過ごせるでしょう。
インドでは、主にヒンドゥー教が信仰されています。そして3月にヒンドゥー教で行われる祭典がホーリー祭です。ヒンドゥー教の寺院であればどこでも行われる祭りで、農作物の収穫を祝いながら、厄払いを行う意味もあります。2日間にわたって行われる祭りで、特に2日目は祭りの参加者たちがお互いに色粉を掛け合って、日頃のストレスを発散したり本心を出し合ったりするため、特に心身の疲れが溜まっている方におすすめです。
インドは『スラムドッグ$ミリオネア』などで有名な映画大国です。特にムンバイの映画産業は、旧名のボンベイとハリウッドを掛けて「ボリウッド」と呼ばれています。ムンバイ市内には数々の映画館があり、日本ではなかなか触れられないインド映画を、特徴的な歌やダンスとともに存分に楽しめるのがポイントです。さらにインドでの観光ツアーによっては、ボリウッドのスタジオやスターの豪邸などを見学できるものもあるため、本物のスターとあったり、彼らの演技を生で見たりできるでしょう。
インドを代表する大河で、古くから人々に親しまれてきたのがガンジス川で、インド観光スポットの写真でも定番の川です。ヒマラヤ山脈からベンガル湾まで全長2500㎞で、農業や生活だけではなく、礼拝や観光の場となっています。特に宗教関係では罪を清める川とされており、沐浴が日常的に行われる場です。観光を楽しむのであれば、バラナシなどで人々が沐浴などをしているさまを静かに見守るのが良いでしょう。沐浴を見るだけでもインド人の価値観や宗教観に触れられます。
インドの観光地をいろいろと見てきましたが、世界遺産が多いだけではなく、美しい自然やインドの文化に触れられるところもいろいろとあります。特に初めてインドを日数かけて旅したいと考えている方は、ぜひとも今回の記事で見てきた内容をインドでのガイド代わりにしながら観光スポットをまず訪れてみてはどうでしょうか。